スピーカープロフィール

l

コリン・ローワット

経済の専門家、大学講師。

コロナ禍のさなか、ロシアからヨットに2週間乗って日本にやって来たカナダ人がいます。コリン・ローワット氏。イギリスのバーミンガム大学で講師として働くカナダ人です。彼は日本人の女性と結婚しロンドンで暮らしていましたが、数年前に離婚。年数回息子を訪ねて来日していました。

コロナ禍で、ローワットさんが日本へ入国する方法を調べ始めたのは、6月。まず、日本外務省のホームページにある入国制限の情報について、確認しました。

日本政府は、4月、イギリスやロシアなどを上陸拒否の対象に指定(11月1日現在、計152カ国・地域が対象)。対象の国・地域に2週間以内に滞在していた外国人は、ビザなしでは日本に入国できなくなりました。ビザがないローワットさんも、仮に飛行機でイギリスから日本に向かったとしても、イギリスに滞在歴があるので、入国を拒否されてしまいます。

そこで、ローワットさんは、「上陸拒否国で2週間以内に滞在していたらNG」という条件に着目しました。「もし、出国後、2週間以上かけて移動したら、2週間以内にどの国にも滞在していないことになり、入国条件をクリアできるのでは」と考えました。そして、様々な乗り物を検討する中で、「ヨットなら、燃料を使わず、ゆっくり2週間以上かけて移動できる」と気づき、ロシアでヨットをチャーターし、数人のクルーとともに来日を試みます。

この旅で得た創造的問題解決の力、コロナ禍だからこそ人生に無駄はないと思える経験から多くの事を学んだ実体験をユーモアを交えて語ってくれる。

 コロナの防疫くぐり抜け…ヨットで入国したカナダ人「お前スパイ?」 (withnews.jp)

ローワット氏はケンブリッジ大学にて経済学で博士号を取得、ノーベル経済学賞受賞者であるジェームズ・マーリーズに師事。TEDxtalkにてAIのオークション理論への応用を話し、各地で多くの講演を行う。エコノミスト・インテリジェンス・ユニットに寄稿、英国貴族院、米国上院に証拠提出され、NYタイムズ紙に特集された。